新年第1弾です
こんにちは、今年は卯年、年男の院長の佐野です
年明けといえば受験生の皆様も最後のふんばりどころですね
以前に「丙午(ひのえうま)」を解説した時に干支について少し触れましたが、意外と日本人の多くが知らない豆知識を一つ
干支というのはよくご存知の「十二支」だけではありません。「十干」と「十二支」の組み合わせが「干支」です
「十干」とは
甲乙丙丁戊己庚申壬癸(こう・おつ・へい・てい・ぼ・き・こう・しん・じん・き)のことです
詳しくはないのですがそれぞれ別の読み方があって、木、火、土、金、水にそれぞれ兄(え)と弟(と)をつけ
きのえ、きのと、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのと
とも読みます。丙午と書いて「ひのえうま」と読むのはこういうことだったんです。
さて、十二支では年ごとに「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」をあてています。
同時に十干でも同様に「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」を年ごとに当てています
「甲」の年の次は「乙」その次は「丙」・・・。
で、今年の干支はというと兎年だから「癸卯(みずのとう)」。これ調べたんではないですよ。すぐに出ます
偏差値70の人はもうわかっていると思いますが、その通りです。十干は西暦の年数下1桁と1対1対応します
で、0が庚(かのえ)と覚えておけば2023の今年は「癸」です。
もう一歩進めて西暦で12の倍数であれば「申」ということを覚えておけば受験で役に立ちます
例えば、645年の「乙巳の変」は「十干」は1の位が5なので「乙」、近くの12の倍数が648なので645年の「十二支」は「申」から3つ戻って「巳」。どうですか、面白くなってきましたか?
戊辰戦争の年代がわからない時の話をしてみましょう
その前にもう一つ覚えておくべきことがあって、「十干」と「十二支」の組み合わせなので10と12の最小公倍数の60年ごとに同じ組み合わせを繰り返します。還暦というのは「干支」を一回りした、ということのお祝いだったのです。「丙午(ひのえうま)」が60年に一度繰り返す、と以前の記事にも書いたと思います。
「戊辰」は「十干」が戊なので下1桁は「8」、「十二支」が辰なので12の倍数に8を足した、あるいは4を引いた数になります。幕末、明治初期のことなのでその頃の2つの条件に合う年は「1868年」と自然に出てきます。
これを覚えておけば、日本史や場合によっては世界史のテストで2点位拾えるかもしれませんね
「十二支」はともかく「十干」の漢字や順番を覚えるくらいなら英単語の3つや4つ覚えられるよ!と思った貴方。ちょっと視点を変えてみてくださいね。もうこの時期はどれだけやっても点数が伸び悩んでいるはずです。誰もが覚えているべきことは全てやってしまって今更重箱の隅にあるような知識を増やしてもなかなか点数に結びつきません。だったら頭の体操と思って応用の効く「十干」「十二支」を覚えてみたらどうですか?
あ、ちなみに高校球児たちが目指す甲子園球場は
1924年に完成したのですが、この年が干支で「十干」と「十二支」のそれぞれ最初の年「甲子」だったから縁起が良いということで野球場や土地の名前につけられたんですよ。年号思い出す時の確かめ算にでも使ってくださいね。