庄内クリニックブログ Shonai Blog

ちょっと過激!?

過去にSNSでも似たようなことを書きましたが、何年も前のことで時勢も変わってきましたのでこちらのブログにも書いておこうかと思いました。またまた、ブログの更新をサボっている間に複数の読者さんから何回も催促された、というのもあります。嬉しい悲鳴なんですけどね。反響があるということですから

 

こんにちは、院長の佐野です

 

妻の友人で元教諭の方曰く「公立教育の現場では《学力別》というワードは禁句で仕方なく《選択制》という用語を使って特進クラスを作ろうとしますが、そこへ優秀でない生徒が集まってしまい高いレベルの授業ができない」と。それを嫌って向上心のある子供、ご両親は私立高校への進学を選択するそうです。賢明ですね。でもこれ、金持ちの家庭にしかできません。

ちなみに私は大学進学を第一目的にした中高一貫の私立中学高校へ通わせてもらってましたが、そこでも学力別のクラス編成が途中で崩されてしまいました。入学案内のパンフレットに書かれてあったにも関わらず、ですよ!優秀でない生徒の親が保護者会で発言力が強くその保護者が学力別クラス編成に強く反対したそうです。たとえ上のクラスに入れなくても自分に合ったレベルのクラスにいることが学力向上には有利なのに、理解できなかったんですね。自分が勉強しなかったのをそのせいにしちゃって恥ずかしいですが、当時の私は激しい怒りを覚えました。申し訳ないことにその生徒にも憎悪の感情を向けていました。私立の学校でもこれなので、公立で学力別のクラス編成は本当に難しいのかもしれません。

私には小学生の娘がいます。幸にも今通っている小学校は大丈夫のようですが近隣の小学校では学級崩壊を来したクラスがたくさん出ているようです。市内の裕福な地域とそうでない地域両方を校区に抱えた学校です。その話を聞いた時に「ハハーン、裕福でない生徒たちが勉強そっちのけで騒ぎまくってるんだろう」なんて浅はかにも愚考してしまいましたが、そうではないらしいです。裕福な家庭の子は学習塾に通って理解が進んでいる、対して学校の授業は学習塾に通っていない児童に合わせますので授業がつまらなくて仕方ない児童、つまり裕福な家庭の子供たちが授業放ったらかしで騒いているんだそうです。驚きました。そのような状況を避けるために私立の小学校、中学校へ通わせたり、そもそも引っ越したりするそうです。なるほど、手っ取り早い避難方法ですね。でもこれ、金持ちの家庭にしかできません。

 

さて、話は変わって、昭和の最後あたり、私の嫌いな日本社会党の土井たか子さんたちが脚光を浴びていた時代。久米宏なんかが偉そうに毎晩テレビで喋ってて、筑紫哲也も出始めてきた頃でしょうか。彼ら進歩的な人たちは「税金を使う公立の学校でエリート教育を行うのはけしからん」とか言い出して東京都の学区制を変更してしまいました。東大入学者数上位に名を連ねていた都立日比谷高校を平凡な普通科高校に変えてしまいました。広い地域から優秀な生徒を集められなくしたんです。結果、何がおこったか。そればかりが原因ではないでしょうが、東大入学者、特に医学部と法学部は私立高校出身者ばかりになってしまい、平成の初期には東大生家庭の年収の平均が1000万を超えました。エリート高校が私立ばかりになってしまった時代がありました。のちに石原慎太郎さんが都知事になられて東京都の学区制を再変更し都立日比谷高校は毎年数十人を東大へ送る名門校へと復活しましたが、彼がいなかったらいまよりもひどい状況であったことでしょう。

だいたい、進歩派の人たちが何かもっともらしいことを言い出したら怪しむクセを持つべきです。彼らは庶民や低所得者の味方のふりしてますが、ほとんどがセレブです。庶民の味方の発言をすればするほど自分の懐には一般のサラリーマンの10倍とかそれ以上のお金が入ってくるのです。そんな人たちが、「受益者負担の原則」だとか「税金が投入される公立高校でエリート教育はけしからん」とかいっているんですよ。そうやっておいて自分たちのご子息は私立の学校へ入れているにちがいないんです。奇しくもあの高名な吉本隆明も同様の批判をしています。だからといって私の批判が正しいというわけではないですが。

 

そろそろ、醜いグチに付き合うのもウンザリしてきたでしょうか?

私なりに昔から考えていることですが、私立高校の実質無償化みたいな、バカなことしてないで

公立高校の完全無償化、その上で公立高校にエリートが集まることを邪魔しない

更に

国公立大学の授業料減額。できれば無償化

まずはこちらでしょう?

 

高校受験、特に公立高校の受験は、通える学校や受験できる学校の数が限られているので

一度の失敗のダメージが大きいです

なので、どのレベルの公立高校に入ってもそこで特進クラスみたいなものがあれば

更に学年ごと、学期ごとに学力別にクラスを変えていけば

優秀な生徒がもし経済的に恵まれてなくても東大へ入りやすくなると思うのです

もっと言えば、高校受験の時期は思春期、反抗期、中二病、色々拗らせて微妙な時期です。優秀な頭脳がうまく高校進学できずに埋れてしまう可能性もあります。そういったロスを少しでも減らすことができるんじゃないかな。と思うんですけどね。

 

大きな学区ではエリート校ができてしまうのを邪魔しない。逆にいい教師を動員するなど支援する。

そうでない公立高校でも学力別のクラス編成をする

 

ここまでのことを公立高校でやってあげても私立に行きたいのならば、自分で払えばいいじゃないですか。

それだけじゃなく大学も授業料減額や無償化して、予算はしっかりつけてレベルの高い研究や授業を行う

それでも私立大学へ行きたい人は高い授業料払えばいいように思います。

別に自分の娘が私立高校に行くことになっても実質無償化の対象から外されそうだから書いたのではなく、10年以上前から考えていることです。念のため。

 

過激な理想論でしたね。ではまた